コア病理学(原書2版、Schneider AS, Szanto PA著)

  このたび、計4名の仲間により、「コア病理学」(堤寛、監訳、\6,500)を翻訳し、丸善(株)より出版する運びになりました。原書は、Board Review Series "Pathology", 2nd Ed (Schneider AS & Szanto PA)であり、USMLE step 1用の病理学参考書として2002年に改訂されたものです。原書は、USMLEに対応できるようにコンパクトにまとめられた復習用の参考書です。
  わが国でも、平成16年度から医学部4年次の終わりに、共用試験(CBT: computer-based testing)が本格的に実施されます。CBT受験に際しては、病理学的知識を要領よく整理することの重要性は論を待ちません。本書の翻訳にあたっては、わが国の実状を考慮して、多くの訳注を挿入しました。したがって、本書はわが国のCBT対策書としても十分機能するものと期待しております。なお、訳注には、学生に「面白い!」と思わせるような解説やヒントを意図的に、かつふんだんに記述しました。
  わが国では珍しい疾患がかなり詳細に述べられている部分が少なくありませんが、この点がむしろ、他の日本の教科書にない本書の特徴ともなっております。疾患の国際性を実感するよいチャンスになろうかとも思います。本文中にキーワードの英語を併記するとともに、英語索引・和文索引ともに充実させました。短時間で疾患の枠組みを復習するに適した構成になっていると信じます。
  ぜひ一度お目通しいただき、ご批判たまわれば幸いです。なるべく多くの医学生に使ってもらえるようになることを、訳者として切望いたします。

(全 412 ページ、¥6,500、税別、丸善(株)、東京、2003年9月)

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